曇り一時雨。
体育の日。体育の日は今年で最後だという。来年からはスポーツの日だというが、なんだそりゃという感じだ。早朝少し遅めに圃場へ。今日は祝日でスタッフが休みのため、発送準備など。
朝食に戻り、天気が良さそうなので近所の山へ出かける準備をする。あまり遠かったり、標高高めだと寒そうだし、かつ、いままで登っていないところということで、幡屋三山と呼ばれる馬鞍山(丸倉山)・大平山・八重山(八十山)へ向かうことにする。今日は山でチェアリングもしたくて、椅子も持ってゆくことに決定。上では少し暖かいものが欲しいので棒ラーメンを持参。
10時前に出発したら、宍道湖が見えはじめたころ、雨が降り出した。一時的だろうと思っていたのに、ずっと降り続く、雨雲の流れを見ようとネットで確認すると、どうやら主に宍道湖周辺に降っているようで、南の方に雲は少ない。少し待つと回復に向かいそうという様子。とりあえずこのまま向かうことにした。
54号線から登山口を目指す。普段近くはバタバタ通っているのだが、この道は通ったことがない。大きな看板があったのですぐに登山口はわかる。車を止めると周囲はイノシシかなにかに荒らされたあとがひどい。
車に雨具は積んでいたのだが、今後は回復するとの見込みで持っていくことはやめる。ゲイターも一度手に取ったが、戻した。これが大きな失敗だった。
丸倉山へ登り始たら、一時的に日が差したのでこれはよいと歩を進める。
道端にはキノコがたくさん顔を出していた。
道の雰囲気はとても良い。階段もないし、落ち葉が適度につもって心地良い。「こんにちわ」と次々挨拶が必要なこともないので静かに楽しめる。ただ、鈴は持ってきておいた方がよかったかも。
ところが、頂上まで200メートルというところで雨が降り出した。一時的だと思ったのに、これがかなり本格的に。いまから車まで戻ったらもう上る気力はなくなりそうだと、そのまま頂上を目指す。頂上についても雨は止まず、宍道湖方面を見ても雲ばかりが広がる。
仕方がないので、小休止の後次の大平山を目指す。南側は木が伐採されていてひらけているのだが、ものすごい急な下り。トレッキングポールを持ってきておいてよかった。あとで確認したら、ちょっと道がずれていたようだが、おそらく似たり寄ったりだったろう。
降り切って鞍部にでると、すぐに林道に出る。ここで少し方向を間違える。アキチョウジがたくさん咲いている。
一旦引返して、しばらく歩いて大平山の登山口に。ここからがひどかった。
笹やカヤがひどく伸び、ここしばらく登った人がいないような感じ。高度をあげていくとどんどんひどくなり、しかも雨も降りだす。靴は大丈夫なのだが、パンツはかなり濡れてきた。しかも草のつゆが着くのでなおさら。トレッキングポールで避けながら進むがそれでもどんどん濡れてくる。雨も強くなるが、ここで引き返す気にはなれない。特に木が無くてひらけたところは草が伸び、背丈ぐらいになっている。
先日の上高地の1日雨の中の歩行としんどさでは似たり寄ったりだ。僕に取ってはアドベンチャーレベル。泣きたくなるような気持ちでようやく山頂に着く。
予め調べておいたが本当に見晴らしはない。すぐに次の八重山にすすむ。しばらくするとやや道はひらけてきて、降りるのはまずまず楽だった。すぐに降り口までたどり着く。ここから八重山はすぐ。歩いて数分だ。
八重山の山頂でようやく宍道湖と松江の街並みが見えてきた。
このさき、林道を進むと、途中で東屋があるというので、そこで昼にしようかと思ったが、この時点で既に12時半。天候も回復してきたので、南側に行ってみると駐車場になっていて、ひらけて気持ちが良さそう。ここでお昼にすることにした。
ロープを持ってきたので濡れたTシャツや帽子、パンツ、手ぬぐいを干す。タイツ姿だが、誰もいないし、こんなところまで上がってくる人は今日はいないだろう。
モンベルのジオラインのタイツとアンダーシャツはこんな時にとても助かる。一枚でも全く寒くない。暖かい昼食をとりしばしゆっくり。雲は厚いが、徐々に奥出雲方面の視界も開けてきた。チェアに座り、ゆっくりと時を楽しむ。
服も乾いてきたし、着替えてそろそろ片付けようとしていたら、奥遠所からの林道を上がってきた軽トラが近づいてきた。コーヒーを飲みに上がってきたというおじさんだった。軽トラなら上がれる程度らしい。丸倉山方面からはとても無理なようだ。
すこし会話をして林道をくだる。林道を下がり始めた頃に桃花のアキチョウジ。野生でみるのは初めてだ。林道はアップも少しあったが、それほど辛くはない。ただ、結構距離はあった。ゆっくり散歩気分で荷物が少なければ楽しいだろう。
ネットでの地図やGPSも見ながらだが、少し混乱させられつつも、無事登山口にもどる。せっかくなので一回りして奥遠所地区からの登り口も確認してから帰路につく。
なかなかくたびれたが、こんなに近場で冒険気分を味わえたと思えば、濃厚な登山となった。