晴れ。風もなくとても穏やか。12月初めとは思えない。まるでお正月の穏やかな1日のよう。
定休日。呪われた四週連続月曜日の雨を挽回するような良い天気。朝はゆっくりと起きるが、少し早めの準備と少し早めの出発で山を目指すことにする。
目的の山は清久山。大東の南にある。山の名前は本やネットで目にしていたのだが、本の紹介でも星二つ(やや登りにくい)だったり、ネットでも非常に急だと書かれていて二の足を踏んでいた。
ところが、先日Iさんに「どこかいい山ない?」と尋ねたら、清久山はどげだ?と紹介してくれた。その言葉を信じて向かうことにする。距離的にもそれほど遠くなく、30分強で登山口までたどり着く。
登山口の駐車場には軽トラが止まっていたので、珍しく先行者か?と思っていたら、作業着姿の男性が山の方から降りてきた。挨拶をすると登山道の木道が滑りやすいので立て札を立ててきたという。どうやら地元の方らしい。我々はいつも登るだけなので、管理しておられる方には頭が上がらない。丁重に礼を述べる。「今日は天気で最高だよ」と声をかけられる。ゆっくり登って1時間とのこと。なんでも一等三角点があることで全国から登山客があるそうだ。一等三角点の百名山もあるという。
今日は、いつものトレッキングシューズではなく、先月購入した作業靴ハスクバーナ ブーツ テクニカルを履いて登る。
アマゾンのレビューに登山靴にもとの表記があったので本当にどうなのか試してみたい気もあった。いつものトレッキングシューズよりも片足100gほど多いが、靴底はより硬いので、岩が多い山なら適しているのかもしれない。足先にプロテクションが入っているので、つま先の保護にも良さそうだ。
出発してすぐに先ほどの木道が現れる。入り口にその立て札が立てられている。
親切なことだと感謝しながら木道に進むと本当に滑る。ツルツルだ。霜が凍りついているのもあるが、どうやらそれよりも苔が生えていて滑るようだ。相当慎重にしていても靴が前後や横に流れていく。すり足をするようにしても危なっかしい。100メートルもない木道だったが、ここがいちばんの難所だった。
木道をすぎると竹林の中に。少し暗いが、しばらく歩いて高度が上がれば竹林はなくなるだろうと思っていたらその通り。次は杉林。まだ暗いが、これをすぎると落葉がたくさん積もる道になってきた。
落葉は足首ぐらいまであり、歩いていてとても足に優しい。落葉樹が増えてきたせいか、明るくなり、日差しもさすようになってきた。
しばらくはとても気持ちが良い道が続くが、ほとんどが割合急な上り坂。こまめに休憩を入れる。尾根のようなところまでくると出発から40分はたっていた。その先、また杉林。ここは暗い上に赤土でとても滑りやすかった。角度も急。さらに登るとまた落葉樹の道になり、展望も開けてくる。あと500メートル、300メートルと看板が出てくるが、まだまだ坂は続く。気持ち良いがそれなりに疲れる道だ。
ようやく頂上に到達。10時40分に登り始め、ちょうど12時に到着。1時間20分かかった。
頂上は西側、北側に開けていて、遠くは三瓶山、日本海、大社や稲佐の浜、出雲北山、先日登った幡屋三山もよく見える。さらに松江の北山からおそらく中海も。手前には大東の町が望める。山頂周辺はきれいに草が刈られている。我々のような登山者のために管理していただく方には本当に頭が下がる。ここまで草刈機を担いで上がるのは大変なことだろう。
とりあえず、椅子をしつらえて、昼食。はじめはコーヒーだけ飲もうかと思っていたのだが、流石にお腹が空き、念のために持ってきていたフリーズドライのカレーを作って食べる。
お腹も膨れてしばし椅子に座って空を眺める。風もときどき吹くと寒くも感じるが、それもいっとき。12月の日差しがポカポカとあたたかい。
東の方にルートが見えるので行ってみたら正面に大山。今日はよく見える。
気がついたらもう1時半。自分一人ならもっとゆっくりするが、きょうは嫁サンも同行。そろそろ下山する。下りは45分ほどだったが、急な坂にかなり嫁サンは難儀している模様。それでも無事に下山。ブーツ自体も特に問題なく使えるようだ。いつものトレッキングシューズよりも足先に余裕があるので厚めの靴下を履く冬場には良いかもしれない。
下山後、少し何か食べようと、横田の山県そばへむかう。ここもIさんお勧めだったが、ちょっと前に売り切れたばかりだった。仕方がないので、国道沿いの純そば一風庵へ。しかしここも本日終了。諦めるかどうするかと思ったが、何十年前に行ったことがある八川そばへ。こちらは開いていて、お店の方がリラックスしてお茶をして暖かく迎えてくれた。
店の中も暖かく、愛想よく応対してもらえて大変好感がもてた。お蕎麦とおでん、どちらもとても美味しい。お茶の時に作られたヨーグルトもサービスしていただき、満腹、満足。気分良く、すぐ裏の八川駅を見学。とても雰囲気が良い。
帰りは湯村温泉へ。人が少なく、とてもリラックス。とにかく一日中天気に恵まれ、良き日だった。