曇り。小雨がぱらつく時間もある肌寒い大晦日。
朝はゆっくり。年末年始は気ぜわしい感が強い一方で、仕事をしなくてもいい人はむしろ仕事をしてはいけないという見えない圧力も存在する。今日など、穏やかで仕事がはかどりそうなのだが、自分の中にも、大晦日まで仕事しなくてもという気持ちがどこかにあるのも確かだ。
それでも、昨日の片付けなどもあって10時前に圃場に向かう。片付けのほか、苗の置き場所の指示プレート作りを実行。数日考えてきた上で、プレートをはめる溝を掘るのに、丸鋸を使うのはうまく行ったが、いつものことで、45度をうまく切り、かつ縦横を組むのがうまくいかず、結局は裏板にステープルで止めるという力技に。もちろんこれで必要十分なのだが、木工の技術的には0点である。なんか今年一年を象徴したかのような作りであった。反省材料として写真を撮るのさえ憚られた。
これで午前中はおしまい。
午後は特にゆっくり。借りてきた「ぼくの生物学講義」日髙敏隆著を読み続ける。なんと言っても読みやすいし、「へー」と思わせる内容も多い。次に読みたいと思わせる本もたくさん紹介され、大晦日になってようやく今年読んだ本の中でも「これこそ」と思わせられるものに出会えた気がする。
数年前から手に取りたいと思っていた「利己的な遺伝子」の翻訳も手がけていた著者だったとはこれまた驚き。最初は、夏頃に借りてきた「春の数えかた」という本が発端だったのだが。
とにかく、この本を一章ずつ、徐々に読んでいくうちに3時を過ぎ、嫁サンがおせちを受け取りに行きたいというのでドライバーとして出かける。案の定、スーパーは渋滞。皆のイライラが伝わってきてうんざりする。
その後、ネットで注文していたオットマンというか、背の無い椅子を受け取りにニトリに。ここも人が多いが、どうやら年の瀬にも用のない人がたくさんきていた模様。この人たちも、仕事をしたくてもしにくくて仕方なくここにきているのだろうか。
お風呂に入るまで、アマゾンプライムで孤独のグルメを見る。暇つぶしにはちょうど良い。夕食は天ぷらなど、やや豪華目。そばも食べたが、素麺みたいな蕎麦という感じ。そばは余計だった。
テレビも映らないし、見たいとも思わない紅白を見る必要はないし、いつものように布団の中で本をパラパラと捲っていたらいつの間にか寝ていたという大晦日。幸せなのだろう。