口を滑らせて

昨夜は台風の影響か、風が強く、朝起きてみると枯れ葉がたくさん吹き寄せていた。

フェンネル畑ではフェンネルが花を咲かせ始めた。何株かは、風で倒れていたが。

時々雨はパラパラと降ったが、ほぼ曇り空の1日。気温も低めで風もあるのでビニールハウスの中も暑くなくて作業がしやすい。午後など、デスクワークしていたらTシャツでは寒いぐらいだった。

今日は案外電話での問い合わせが多かった。電話では冷静に、丁寧に話すように心がけているが、お客様によっては会話が楽しく(弾むというまでにはならないが)、ついリラックスしてしまうことがある。

今日など、気持ちの張りが緩みすぎて、つい、

「植え替えしちょかれたほうがいいですよ」

なんて口を滑らせてしまった。

普段は出雲弁が出ないように(きちんと伝わるように)標準語で喋るようにしているのだが・・・。

一方で、夕方かかってきた電話では、お客様は当店がどこにあるかご存じないまま電話をかけてこられたらしい。

「ちなみに実店舗はございますか?」

「はい」

「どちらにありますか?」

「島根県の松江市です」

「えっ、私実家が島根なんです・・・」

もうほとんど会話の終わりだったのでどうしようもなかったが、出雲弁で喋ってあげればよかった。

また、これは以前のことになるが、電話の最後に、

「久しぶりに出雲弁を聞きました。出身が出雲なので懐かしかったです。」

と言われて驚いたことがあった。標準語で喋っていたつもりだったのに・・・。

夕方は早めにビニールハウスへ行って片付けなどの作業。今日も結局暗くなるまでかかっても終わらない仕事だった。とはいえ、帰り道、近くの水田で代掻きをしていらっしゃる方が泥だらけで片付けをしておられた。まだまだ僕など甘い甘い。